喫茶店で一番多く出るゴミ。 それは「コーヒーかす」です。
みなさんおなじみのスターバックスでは
なんと一店舗約15キロ、全店舗では
一日25トンものコーヒーかすが捨てられているのです。
驚きの量ですよね!
私も学生時代に喫茶店でアルバイトを
していたことがあります。
1日の終わりにゴミ捨てをする頃にはゴミ箱が
コーヒーかすでパンパンになっていました(笑)
そんな大量に出る
「コーヒーかす」を活用している方々がいます。
「コーヒーかす」でアート?
コーヒーかすを利用した作品を手掛ける
デザイナーがいます。
名古屋芸術大学卒業の村上結輝さんです。
村上さんは廃材を活用した作品を制作しており
今回のコーヒーかすも廃材の１つとして
作品づくりに着手したといいます。
村上さんが開発したのは
「カフェオレベース」という素材です。
これは乾燥させたコーヒーかすや廃棄される
牛乳、麻等を混ぜ合わせたものです。
セメントのような硬さがあり、
強度のあるものに仕上がっています。
この素材はコーヒーかすの粒が
残っているためゴツゴツとした質感を
演出することができます。
廃棄されるものを他の何かに活用したり
することで廃棄のない世界を作り上げていく。
環境問題が注目されている昨今、
廃棄のない未来を作ることは非常に大切ですね。
「コーヒーかす」を堆肥に
続いてはコーヒーかすを堆肥や餌として
再利用している方々のお話です。
伊勢茶で有名な三重県四日市市では、
お茶を栽培する畑でスターバックスの
コーヒーかすを混ぜた土を活用しているそうです。
コーヒーのかすには水分を保ち
匂いを消臭する効果があります。
このコーヒーかすに特殊な菌を混ぜて
発酵させると堆肥に生まれ変わります。
こちらの畑では5年程前からコーヒーかすを
活用した堆肥を使用しているそうですが、
土壌に変化が現れたそうです。
もともと元気のなかった土壌がコーヒーかすを
使用したことにより、見違えるほど
元気になったそうです。
この茶畑以外にもスターバックスは
コーヒーかすを様々な方法で活用しています。
牛の餌に混ぜ合わせ、その牛のミルクを
スターバックスで提供しています。
また、サンドウィッチに使用する野菜を
育てるための畑でもコーヒーかすの堆肥を
使用しています。
スターバックスではコーヒーかすの再利用を
全店舗の約4割で行っているんだそうです。
「コーヒーかす」で森を元気に
大阪府にある
スターバックス河内長野高向店では
月に1度森林組合と共同で”堆肥づくり”の
プロジェクトを行なっているそうです。
河内長野市は市内の約70%が森林という
自然あふれる場所です。
この森林は現在国産木材の需要と供給の
バランスにより植栽が順調に進んでおらず、
林業になりたい担い手不足という問題を
抱えています。
そんな問題を解決するために始まったのが
このプロジェクトです。
店舗で大量に排出されるコーヒーかすと
森林組合が木材加工した際に排出される
木材チップを混ぜ合わせ堆肥を作ります。
1ヶ月に1度、コーヒーかすと木材チップの
様子を観察しながら配分を変え、
かき混ぜながら発酵させていきます。
完成までに6ヶ月かかるそうです。
ここでできた堆肥は植栽に利用し
木の苗を育て将来的にはその苗を
河内長野市の山へ植えるという目標が
あるそうです。
家庭で出る「コーヒーかす」の再利用方法
コロナウイルスが流行してからというもの
以前と比較して飲食店に気軽にいけなく
なりました。
そんな中お家でも本格的にカフェ気分を
味わいたいと考える人も増え、コーヒー豆から
コーヒーを楽しむ方も増えているのではないでしょうか。
そこで自宅でもできるコーヒーかすの
再利用方法をご紹介して行きます。
消臭・脱臭剤として活用する
コーヒーかすは消臭効果の高い活性炭と
ほぼ同等の効果があるため非常に優れものです。
乾かしたコーヒーかすを布の袋に入れたり
空き瓶に入れ布を被せることで、消臭剤と
同じように使用することができます。
家庭菜園の肥料として活用する
スターバックスがコーヒーかすを堆肥として
活用しているのと同じように、ご家庭でも
簡単に堆肥としてご使用していただけます。
しかし、市販の堆肥と混ぜ合わせ発酵をさせて
から使用しなければカビが生えてしまうことも
あるので要注意です。
猫よけに活用する
ご家庭の庭に侵入してくる猫を追い払うことも
できるのがコーヒーかすです。
猫はコーヒーの香りが苦手だと言われています。
ですので猫が侵入してくる場所に置いておくと
効果があるかもしれません。
虫除け
コーヒーかすは、ナメクジ、夜盗虫などの
虫除けに効果があると言われています。
コーヒーかすを撒くことだけで虫の繁殖を
抑制すことができるので、非常に手軽ですね。
まとめ
普段であれば捨ててしまうであろう
「コーヒーかす」を肥料やアートに活用する
など様々な方法で活用していることがわかりました。
廃棄のない未来を作るためにも小さなことから
コツコツと取り組んで行きましょう。
