毎年9月から10月にかけて凶暴化するスズメバチ。
今回はスズメバチに遭遇した際の処方について
お伝えしたいと思います。
なぜスズメバチは9月に凶暴化するのか
そもそもなぜ、
スズメバチは9月から10月に凶暴化するのでしょうか？
理由はいくつかあります。
8月下旬から10月にかけては
新しく生まれた女王バチやオス蜂を外敵から
守らなければいけない重要な時期であるからです。
そのため働き蜂の警戒心が高まっています。
また、
9月から10月は新女王バチの成長期であり、
女王バチに十分な食糧が必要になります。
しかし季節が秋に移り変わるタイミング
ということもあり、他の昆虫たちは減少
していくのです。
つまりスズメバチの栄養となる
獲物の数が減っていくため、存続をかけた
スズメバチは必死になりエサを探すのです。
その結果、
気が荒立って凶暴化すると言われています。
その中でも特に攻撃性が高い
オオスズメバチは、他のスズメバチや
ミツバチを襲うほど凶暴になることもあり、
注意が必要になります。
ハチによる刺傷被害数と症状
ハチに刺されて亡くなった人は
2011年から2020年の間に167人もいます。
被害にあった時期を比較してみると、
1年のうちで最も割合が多いのは
8月から9月で41.7％となっています。
刺された際には次のような症状が現れます。
- 蕁麻疹などにより皮膚が赤く
- なる
- 激しい痛みや腫れ
- が生じる
- 激しい嘔吐や腹痛
- などの消化器に関する症状が起こる
といった症状が同時に多発します。
しかし、
最も恐ろしいのは
「アナフィラキシーショック」
と呼ばれる急激なアレルギー症状です。
命の危機がある症状としては、
呼吸困難や痙攣、意識の低下など
全身症状が発生します。
中には刺されて十数分で心肺停止
してしまったという事例も存在し、
ハチ刺されの危険性がうかがえます。
このような場合は迅速な対応をしないといけません。
また、
ハチは刺すだけではありません。
毒液を飛ばすこともあるのです。
毒液が目に入ると失明のおそれもあります。
さらにこの毒液には仲間を呼び寄せる
効果があり、かけられてしまうと敵として
認識され、多くのハチに追い回される
危険性もあります。
スズメバチから身を守る対処法を知ろう！！
ハチの巣は木の上や軒下など高いところに
作るイメージがありますよね。
しかし、目線よりもずっと低い
草の茂みなどに巣が潜んでいることもあります。
そのため、
茂みの中を歩いているときに巣へ刺激を
与えてしまうと、出てきた蜂に
敵と見なされて刺されてしまうこともあります。
夏場にスズメバチに刺される被害が
多いのは、気づかないうちに巣を刺激して
しまって刺されるケースが多いのです。
このようにスズメバチの被害から
身を守るためには正しい知識と対処法を
知っておく必要があります。
そこで、
ここからはスズメバチに襲われないための
行動や万が一刺されたときの対処法について
ご紹介します。
スズメバチに襲われない方法
肌が露出するような服装は避ける
ハチの毒針から身を守るためにも
肌の露出はなるべく避けましょう。
森林や山などの自然環境においては
長袖・長ズボンを着用し、首回りには
タオルを巻いておくとよいでしょう。
黒い服を着用しない
ハチは黒いものに対して
警戒や興奮する習性があります。
そのため黒い服を着ていると
襲われやすくなります。
白などの明るい服装が良いでしょう。
また頭も狙われやすい為
帽子をかぶると効果的です。
香りのするものは控える
匂いにとても敏感なスズメバチ。
香りの強いものに寄ってきます。
香水や匂いのするもの、
場合によっては食べ物などの香りでも
近づいてくることがあります。
このような香りの強いものはなるべく
持ち歩かないようにしましょう。
スズメバチに刺されたときの対処法
刺されたときの対処法については
以下の行動をとりましょう
- 刺されたときは、速やかにその場から離れる
- 安全を確保を確認できたらその場で横になる
- 刺された患部を水で洗い流す
- 毒針が残っている場合はトゲ抜きなどで抜いておく
- 刺された患部は痛みが生じるため水や氷で冷やすと良い
アナフィラキシーショックの症状が
出ている場合は、必要に応じて救急車を
呼びましょう。
近くに医療機関がある場合は
そちらを受診してください。
まとめ
今回の記事では、
・スズメバチが9月から10月にかけてなぜ凶暴化するのか ・ハチに刺されたときの症状 ・スズメバチに遭遇した時の行動 ・刺されたときの対処法
について紹介しました。
スズメバチは自然の多い場所に
生息しているとは限りません。
都会でも、大きな公園や、街路樹が多い場所などハチのエサが豊富なところにいる可能性がある。この時期はより注意する必要がある。 - スズメバチ研究の第一人者 中村雅雄氏:
注意点としては危険性のある場所へは
近づかないこと、遭遇したときや
刺されたときの対処法を知っておくことです。
このような知識があなたをハチの被害から
救ってくれるのです。
また、自宅や近隣でハチの巣を見かけた場合は
自らで処理しようとせず、
専門の駆除業者に依頼するようにしましょう。
